
【2025関西・大阪万博にてリーフボールを使った海藻牧場構想のプレゼンを実施!】
リーフボールで蘇る海の命 ― 海藻牧場構想が描く未来とは
2025年、大阪・関西万博という世界の注目が集まる場で、私たち一般社団法人マリンハビタット壱岐は一つの挑戦を形にしました。
それは、「リーフボールを活用した海藻牧場構想」。
この構想は、海の再生と地域経済の循環を両立させる新しい取り組みとして、多くの来場者や関係者の関心を集めました。
◆なぜ今、海藻牧場なのか?
近年、壱岐を含む日本各地の沿岸では、磯焼け(海藻の衰退)や海の砂漠化が深刻な問題となっています。豊かな漁場を支えてきた藻場の喪失は、魚類や貝類、ウニなど多くの海洋生物の減少にも直結しています。
この海の危機を乗り越えるために、私たちが着目したのが「リーフボール」という人工魚礁です。
◆リーフボールとは?
リーフボールは、特殊な形状をした環境再生型の人工リーフで、海中に設置することで海藻や海洋生物が棲みつく“海の住処”を再生します。
特に栄養塩が不足している海域では、フルボ酸鉄との併用により、海藻の成長を促進し、持続可能な藻場の回復が可能になります。
◆大阪万博でのプレゼンテーション内容
私たちのプレゼンでは、
- 壱岐での海の現状
- リーフボールを活用した藻場造成の仕組み
- 子どもたちが関わる「海藻牧場パーク」の構想
- 漁業・観光・教育を組み合わせた地域循環モデル
を紹介しました。
万博という国際的な舞台で、壱岐から始まった取り組みを発信できたことは、非常に大きな一歩です。
◆海を次世代につなぐ「教育」と「仕組み」
この構想の根底にあるのは、「教育と仕組みづくり」です。単なる環境保全ではなく、地域の子どもたちが自ら学び、関わり、誇れる海を未来に引き継ぐ。
私たちは、リーフボールを通じて、壱岐の海に命の循環を生み出すだけでなく、海を「教室」にすることで、地域に新しい価値をもたらしたいと考えています。
◆これからの展望
大阪万博を機に、多くの企業・研究機関・自治体の皆様から共感と協力の声をいただいています。
今後は、
- 他地域での展開
- 地元漁業者との連携
- 教育機関との協働プログラム
- ブルーカーボン価値の創出
など、次なるステージに向けて歩みを進めてまいります。
◆最後に
海は、かつて私たちに多くの恵みを与えてくれました。
そして今、私たちが海に恩返しをする番です。
この壱岐から始まった小さな波紋が、やがて全国、そして世界へと広がっていくことを信じて――。
引き続き、皆さまの応援とご支援をよろしくお願いいたします。
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